〈突然のトラブル応急手当〉B−02 のどがつまった時・咳や嘔吐

◎咳をしたり、吐いたりした場合

●はげしく咳をしているときは

何かノドにつかえている様子で、はげしく咳をしているときは、咳をできるだけ続けさせます。

咳は、異物を取り除くのにもっとも効果的な方法です。
いすに座る、身体を丸めるなど本人が楽な姿勢をとりやすいよう介助しながら、呼吸困難や吐いたものがノドにつまったりしないよう見守ってください。

●吐いたときは

吐いたものが逆流して肺に入ったり、ノドがつまったりするのを防ぐため、横向きに寝かせます。衣服をゆるめて楽にさせます。
入れ歯も、はずせそうならはずしておきましょう。
心あたりがないのにお年寄りが突然吐いたら(血を吐いた場合も)、吐いたものの一部をとっておいて、医師にみせます。

※やっちゃダメ!・・・「洗剤を飲んだ!とりあえず…牛乳?」

洗剤、入れ歯洗浄剤、食品の乾燥剤、化粧品、防虫剤、灯油などの異物を飲みこんでしまった場合、成分によって処置が異なるので、すぐ牛乳を飲ませたり無理に吐かせようとしてはいけません。
まず何をどれくらい飲んだかを、本人から聞くか、容器や残っている量から判断して、すぐに病院へ行くか「中毒110番」に相談してください。

中毒110番(ダイヤルQ2、料金:通話料プラス1分間100円)
大 阪 0990-50-2499  365日24時間
つくば 0990-52-9899  365日9時〜17時 (12/31〜1/3対応なし)

※2004年時点のデータですので、ご確認下さい。

● ノドにつまったモノを手でかき出す

①あお向きか横向きに寝かせます。
親指と人差し指を交差させ、親指を上の歯に、人差し指を下の歯にあてます。指をひねりながら口を開け、異物の様子を口の奥の方まで見ます。

【画像1】指をひねって口を開ける。
※親指と人差し指をひねるように!

 

 

 

 

 

【画像2】指にハンカチなどを巻き異物をかき出す。

 

 

 

 

●ノドにつまったモノを無理やり吐き出させる

①意識があるとき <立っているとき>

下を向かせて、頭をできるだけ低くさせます。
後ろから腹の上のあたりを押さえるように支え、左右の肩甲骨(けんこうこつ)のあいだをたたきます。

【画像3】

 

 

 

 

 

 

②意識がないとき <寝ているとき>

枕をはずして横向きにし、お年寄りと向かい合う体位にします。
腹の上のあたりを自分の腿で支えながら、左右の肩甲骨のあいだをたたきます。

【画像4】

 

 

 

 

 

 

③意識があるとき <立つか座っているとき>

後ろから抱きかかえ、腹の上のあたりで手を組みます。
胴全体を強く引きしぼるような感じで、瞬間的に圧迫します。

[コツ!] 腹ではなく胴全体を引きしぼる!

【画像5】コツ・・・腹ではなく胴全体を引き絞る。

 

 

 

 

 

 

※やっちゃダメ!・・・意識がないとき、この方法を行ってはいけません!